
経営財務編集部ツイッターアカウント開設記念。
で、早速こんなツイートがあったので慌てて今週号を拝読しました。
今週号(9/29号)掲載の、金融庁・池田局長からの『特別寄稿』が期待以上に反響大!!『スクープ記事』との嬉しい評価も。“日本版IFRS ”に対する当局の見解が率直に語られているからか。#IFRSCAFE
— 経営財務編集部 (@zeiken_zaimu) October 1, 2014
金融庁 総務企画局長 池田唯一氏による「修正国際基準」(JMIS)への批判に応える内容になっています。
要旨はこんな感じです。
これらを踏まえて、国際的な意見発信の道具立てとしてJMISを活用していく、ということのようです。
ご興味ある方はぜひ「経営財務」No.3181号を入手して全文を読んでみてください。
正直、この見解に対しても批判が出そうだなと思わされる内容でした。当事者が語るところのJMISの意義は理解できなくはないですが、IFRSに向けた意見発信というのであれば本丸のIASBでの存在感を発揮すればすむ話で、フルセットでの会計基準を別に整備してまでやる話なのだろうかという素朴な疑問が沸いてきます。
ともあれ、10月31日までコメント募集しているので、IFRSに向けた意見発信という意義を踏まえて公開草案には何らかのコメントを出そうかなと思います。
コメントはこちらから↓
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/endorsement/exposure_drafts/
東証のウェブサイトで公表されている「IFRS任意適用・任意適用予定会社一覧」が、9月26日に更新されました。
IFRS任意適用・任意適用予定会社一覧(平成26年9月現在)
http://www.tse.or.jp/listing/ifrs/list.html
前回の更新に加えて新たに追加されたのは次の2社です。
(IFRSを適用している新規上場会社の新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部))
すかいらーく(3197,小売業)
(IFRSを任意適用することを予定している会社)
日本合成化学工業(4201,化学)
新規上場でIFRSを適用するすかいらーくが目を惹きます。のれん非償却が直接の動機のようです。
すかいらーく、IFRSで8年ぶり再上場の真意(東洋経済ONLINE)
http://toyokeizai.net/articles/-/46589
今後も新規上場時にIFRSを採用するケースが増加することが予想されます。
CAATの全体像と個別テクニックについて網羅的に語ってくれる書籍がなかなかなかったのですが、このたび決定版が上梓されました。
筆者自身がCAAT導入トレーニングがや分析ソフトの販売を手がけている手前、あまり宣伝臭がでないように工夫してあります(まあ奥付に書いてありますけどね)。長年の経験にもとづくCAAT導入の必要性や具体的な利用テクニックは、今後広くCAATを利用する立場(外部監査人/内部監査人/被監査部門など)の良いリファレンスになると思います。
「内容紹介」より
今、監査業界の最もホットな話題といったら「コンピュータ支援監査技法(CAAT)」に間違いありません。 本書の帯には、「この一冊ですべてがわかる! 」とあり、「誰も教えてくれなかったCAATを基礎から徹底解説」、「108の最新事例で「不正がはびこる原因」と「監査人として今、必要な対策」を詳解! 」と続きます。 最近、「CAATを簡単に解説した本はないのか?」という問い合わせが、企業の方をはじめ、監査の専門家からも大変多く寄せられています。このような声に応えるために、この『CAAT基礎講座』は生まれました。 本書の最大の特徴は、108の事例を解説しながら、CAATが必要になってきた背景や基礎的知識を、丁寧に解説していることです。本書一冊でCAATの基礎的な知識を習得できます。 すべての監査人に読者層を設定し、コンピュータの難しい話は避け、極力平易な記述に努めています。豊富な事例と興味深いコラムを交互に織り交ぜることにより、最後まで途切れることなく読破することができるように工夫されています。
目次
———
第I部 デトックス編 1 プロローグ~CAATへようこそ~
2 失われた監査の信頼
3 不正会計事件が起きる「18」の理由
4 CAAT導入を拒んできた「10」の理由
5 信頼されていない日本の監査
第II部 ナレッジ編
6 コンピュータと電子的監査証拠
7 電子帳簿保存法
8 必要十分性と可監査性
9 リスク・アプローチ
10 監査証拠の入手とCAAT
11 監査のための統計的知識
12 監査とサンプリング
13 データの構造
第III部 ファンクション編
14 データインポート/データの読み込み
15 ベンフォード分析
16 重複分析
17 ギャップ分析
18 階層化分析
19 エイジング分析
20 結合分析
21 ラウンド数値分析
22 集計分析
23 条件抽出分析
24 クリティカルパス
25 不正調査報告書の検証
26 なぜ実務では、CAAT専用のデータ分析ソフトウェアが使われるのか?
———
「2 失われた監査の信頼」
著者が最も力を込めて主張したかったであろう記述パートです。日本の監査慣行が諸外国に比べ歪んだ歴史をたどっている点。結果としてCAATの普及が日本で周回遅れになったことの苛立ちが伝わってきます。業界の端くれにいる者として襟を正さなければならないと実感します。個々の監査人が最大限の努力を払っていたとしても、制度設計が間違っていることで効果的な監査が実現できていないとすれば大問題でして、不正が発見できないアプローチではいくら現場で頑張っても限度があるのでしょう。
「4 CAAT導入を拒んできた「10」の理由」
このパートが一番面白いです。 「CAATは表計算ソフトでもできる」 「CAATはIT監査人がすべき仕事」 といった誤解を正す記述の説得力は、著者自身が味わってきたCAATへの無理解に対するストレスの投影なのかもしれません。CAATそのものが従来の監査手法を拡張するものではなく今後の監査の基本的な手法として広く使われるべきであるという主張は深く頷ける内容であります。コンピュータ「を」でなく、コンピュータ「で」監査する風土がもっと日本で定着してほしいですね。
実は本書のメリットを一番享受できるのは外部監査人でも内部監査人でもなく、事業会社の被監査部門なのかもしれないです。CAATのテクニックを逃れるノウハウという意味ではなく、不正のない業務を推進しているのであればどのようにデータ提供して監査部門に(なるべく最小限の手間で)協力すべきなのか、という点において。
ともあれ、筆者の主張するところの「検出できない監査」や「責任を問われない監査」に安住する監査人の横面をはたいて目を覚まさせるインパクトがありそうな一冊。 (500ページ近くある大著なので実際に横面をはたいたらたぶん痛いです。やめましょう)
なお監査とサンプリングについては副読本としてこちらもおすすめ。サンプリングについてこれ以上やさしく解説している本は見たことありません。
「IFRS15号 顧客との契約から生じる収益」について、NTTデータビズインテグラル様のサイトにコラムを掲載いただきました。
3回シリーズの最終回では、業務及びITへの影響について解説しております。
ご笑覧いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
IFRS「新しい収益の基準」最新動向と業務・ITへの影響(3)
【第3回】IFRS15号が実務にどのような影響を及ぼすか
http://www.biz-integral.com/column/ifrs03.html
本日発売の旬刊「経理情報」9月20日特大号に
『会計システムの再構築でトラブルを生まない基本心得』
を寄稿しました。
会計システム構築にまつわる財務経理部門の苦労やストレスを少しでも軽減できればという意図で書いております。
ご一読いただければ幸甚です。
公式ページ
http://www.keirijouhou.jp/1390/index.html
Facebookページ
freeeの新機能「ファイルボックス」がリリースされたようなので、早速試してみました。
http://www.freee.co.jp/blog/release2014-09-05-8096.html
コンパクトスキャナ(ScanSnap)との連携が最も気になるところですが、果たしていかがでしょうか。
インストール手順は以下のとおり。freeeに取り込めるようになるまでは試行錯誤。手元の環境はPC(Win7-32)/ScanSnap S1300i/iPad(4th) 64GB/freeeアプリです。
スキャナが無線LANを介して本体にIPアドレスを設定できないタイプ(S1300i)だったので、設定できるタイプ(iX500/iX100)だとよりスムーズに連携できそうです。具体的には5.から9.の手順が
5. タブレットのfreeeアプリから「ファイルボックス(ScanSnapから読み込む)」を選択
で済みそうですね。これからScanSnapを導入する場合はiX500かiX100にしましょう。
以下は使ってみての感想です。
「タブレットで撮影→freeeへ取込」であれば非常にスムーズに運用できそうですが、ScanSnapを介して取り込むとなると一癖あるようです。
(iX500/iX100の場合)
タブレットのfreeeアプリ→SSCA→ScanSnap→Web版freeeで関連付け
と、少々まわりくどくなります。
(それ以外の機種の場合)
ScanSnap→SSCA→タブレットのカメラロール→freeeアプリから読み込み→Web版freeeで関連付け
と、さらにまわりくどくなってしまい正直使いにくい運用です。
小さい領収書は問題ないのですが、主に使われるA4サイズの書類となるとスマホやタブレットのカメラだと解像度や影の面で厳しくて、当面はScanSnapに軍配があがります。こうなるとScanSnapからfreeeに簡易に連携できるかどうかのほうが大事で、スマホ/タブレットはボトルネックになりかねないです。
ScanSnapからクラウドストレージ(Google DriveやDropbox)への書き出し機能があるので、スマホやタブレットを介さずデータを取り込める「ScanSnap→クラウドストレージ→freee」といったシンプルな連携機能がほしいところ。
今後の機能向上に期待したいと思います。
「IFRS15号 顧客との契約から生じる収益」について、NTTデータビズインテグラル様のサイトにコラムを掲載いただきました。
3回シリーズの第2回では、会計処理の変更点について解説しております。
ご笑覧いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
IFRS「新しい収益の基準」最新動向と業務・ITへの影響(2)
【第2回】IFRS15号にもとづく会計処理の変更点
http://www.biz-integral.com/column/ifrs02.html
なお、8月29日開催のIFRS対策セミナーでは本コラムの内容を引き継ぎ、IFRS15号の適用にともなう業務やITへの影響についてお話する予定です。こちらも奮ってご参加いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
「新しいIFRS『収益認識』基準の最新動向と実務・ITへの影響」(参加無料です)
http://www.biz-integral.com/event_seminar/2014/07/2014082901.html
JPX400の構成銘柄について、最初の見直しが行われたようです。
JPX日経インデックス400(東証)
http://www.tse.or.jp/market/topix/jpx_nikkei.html
JPX日経インデックス400構成銘柄[PDF]
http://www.tse.or.jp/market/topix/b7gje6000003yz26-att/b7gje6000003yzsl.pdf
JPX日経400、31銘柄入れ替え パナソニックやマツダ採用(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/markets/kabu/marketsnews.aspx?g=DGXLASGD0701W_07082014EN2000
約30銘柄が入れ替えの対象になりました。
周知のとおりJPX400の銘柄選定における「定性的な要素による加点」として「IFRS採用(ピュアIFRSを想定)または採用を決定」とあるわけですが、
IFRS任意適用・任意適用予定会社一覧
http://www.tse.or.jp/listing/ifrs/list.html
のリストに照らし合わせると、今回採用された銘柄でIFRSを採用しているのは
の2社のようです。(除外された銘柄は該当ありませんでした)
IFRSを採用した(する予定)という理由で銘柄に組み入れられる、という実績が少しずつ出ています。
8月29日開催のIFRS対策セミナーに登壇いたします。
IFRS15号の適用にともなう業務やITへの影響についてお話する予定です。
奮ってご参加いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
「新しいIFRS『収益認識』基準の最新動向と実務・ITへの影響」
http://www.biz-integral.com/event_seminar/2014/07/2014082901.html